臨時セミナー その3

今本先生のテレビで放送されなかった話 後編

 

繁殖をするということは、命を増やすことです。
犬を繁殖させるには、犬を知る必要があります・・・。

正直私は犬というものを
端的に表現する言葉を持ち合わせていません。
それほど大変です。

かつて獣医学雑誌に
現段階でわかっている遺伝病の表を載せました。

壮大なもので、むちゃくちゃこまかい字で、 2ページにびっしりと表になりました。
犬を知るということは 繁殖者にとっては、きっと重要なファクターだと思います。
犬種を知って繁殖をやってほしいと考えています。

例えば、ゴールデンを繁殖するとします。
ラブラドールでもいいでしょう。
股関節の問題は有名です。
関節疾患は日本の2000年の調査では 40%以上が持ってます。

海外ではせいぜい20%。日本の半分です。

これはどうして?
答えられるブリーダーさんは、勉強していると思います。

どうすればいいの?皆様はそう思われるかもしれません。
ただ、命を増やす方は、これには答える義務があります。
そして、今後犬を購入しようとする方は
この質問を、ブリーダーに投げかける権利があります。

さて、それでは、対策法です。
あまり長く話を書いてもねむくなりますので、 シンプルに結論からいきます。  

  遺伝子を排除したらいいのです。

獣医師に何を頼んでも、 どうすることもできない遺伝病というのがあります。
最初に書きましたけど、 たいていは進行性で止めることは不可能です。

『繁殖の段階からストップを書ける事が必要です。』
これが私はもっとも効果的な遺伝病対策であると考えました。

つぎに、より効果的に遺伝病を撲滅するには? という話です。

これもシンプルに・・・。

『血統書に遺伝病が疑われたら記載するべきです。』  

 その報告は獣医師が行うべきでしょう。  
 そして記載は血統書団体。

もはや多犬種を扱うのは不可能なので、
これはそれぞれの犬種ごとの ケンネルクラブに任せるのがいいでしょう。
コリーならコリークラブといった具合です。
専門家に任せないと、今後は厳しくなるでしょう。

『ブリーダーもプロ意識を持って!』

これは原則です。
命を扱うもののモラルとしては当然です。

お金や生活のために最高級の犬を作り出すという ポリシーでも、かまいません。
それの方が、まだプロらしいです。

しかし、本当に好きな人が 好きな犬種の良さを知ってもらうためにやってる繁殖は
素晴らしいものがあります。
ところで、ブリーダーって、クレームは来るの?
と、、、、そう思われた皆様向けの話を書きます。

クレームは来ないそうです。
「紳士同盟みたいなのがあって、  
  オークションで売れたらそれで終わり。 売れたらいいんや。」

そう言われました。
それなら、なにも対策をしない連中がいるのもわかりますね。

あまりズバズバと書くと、私が大阪湾に沈みますので
あとは想像力を働かせてください。

そして何をすべきかを考えてください。

なぜ、年をとった犬が 悪徳なブリーダーのもとにはいないのかも考えてください。
乱繁殖が、何を生み出すのか?

足がない子や目が見えない子が生まれている現実もあります。
2頭に1頭は死ぬと言っているブリーダーもいます。
私は今までにたくさんの子の誕生を見ました。 帝王切開もしました。
20%も死んだら死にすぎでしょう。

帝王切開だってそこまで死にません。

なぜ死ぬのでしょか?

答えはイージーです。  
  犬を飼えないからです。環境が悪いからです。  
 それでも犬は半分は育つからよしとしてるのでしょう・・・・。
それを監視すべきところや注意すべきところはありません。

『私はアニマルポリスの必要性を訴えたいです。』

動物虐待は、犯罪への序曲です。
また、ペットを飼う家では、

青少年の非行率が ペットを飼わない家よりも、
有意に低いとされています。

アニマルポリスは モラルの低下したブリーダーを取り締まるだけでなく、
世間一般のためにも役立つと考えているからです。

ただ、この部分は インタビューでも三度ほど言いましたけど
全くかけらも登場しませんでした。

最後に、、、結局何が言いたかったの?
それです。

『物事の本質を考えて欲しかったのです。』

じゃぁ、それってなんだ?と言われるかもしれません。

『命を大切にしましょうよ。』

私が言いたいのはその一言です。
それ以上何をするとかいうのではないのです。
獣医をやってるからこうやって発言の場を与えられました。
そして若僧がえらそうに言いたい事を言えました。

しかし、その声は
届かない闇の先にまだまだ眠っていることがあります。

『飼い主さんが頑張って、獣医が立ち上がる。』

そうすることで、より不幸な犬が減少することでしょう。
私も自分の病院で、遺伝病で治らないものであるということ を宣告するのは辛いです。
好きでやってる病院で、辛い経験はしたくない。
そこから始まった遺伝病の研究。
まだまだ道は長いですけど、皆様の応援により、 もうちょっとやっていけそうです。

意味不明なメールや郵便物も届きます。
非難されることもあります。

ダークサイドに触れると、それは風当たりは強いです。
タブーとされていることに触れているんです。

ただ、タブーって、意味を考えたら
みんなが興味を持って知っているけど、
触れてはいけない、パンドラの箱であると思うんです。
みんなが興味を持ってるんです。
勇気を持って開けてみるパンドラの箱。
その中の悪魔を退治するのは、 皆様の力を借りることになると思います。
なぜ、末端の人たちばかりが苦労しなくてはいけないのか?


闇の向こうで無責任に笑ってるのを放置するのは 許せない事です。
いつの時代でも、弱者が被害者です。


今回の放送でもそうですけど、加害者の人権は守られます。
被害者は??

私は、自分の母親を交通事故で亡くしました。
その際に、相手側からかなりひどい扱いを受けました。
まず死体を前に100万円を出されて
「これでなんとか・・・・。」と言われました。

切れてはいけないと思い、お返ししました。
うちの母親の命は100万円でした。
その後も、警察で死人に口なしということで 嘘ばかり言われました。

ゆるせなくて裁判しました。
目撃者がいて、被害者は証言を覆しました。
それでも相手は、車に乗って走っていました。


近所の人からは
あいつは親が死んでお金が欲しいんだなぁ。。。 と言われました。
報道サイドはいつも被害者の名前は明かします。
加害者には配慮をします。


結局、報道側には この裁判の内容は全く知らされることなく
うちの母親が飛び出して死んだということで、
それ以上の、それ以降の報道や訂正はありません。
相手側に過失があったと認められても、、、、です。
そして、私は、私の家族は裁判では勝ちましたけど
相手家族からの謝罪はいまだ聞き出せてません。

結局葬式に来た時には、こちらの過失だったので
向こうはふかしタバコだったですもん・・・。

いつも弱者が損をします。
色々と経験してよくわかりました。

ペットブームの裏側で
飼い主さんという弱者が、一番そのしわ寄せをくらってます。

誰かが変えるのを待つのではなくて
みんなで変えていきませんか?

その先頭に立つ、そしてそこで 一番先頭で何があるのかを見て
それを皆様に報告していきたいです。

今回の放送は、ここからはじめるというプロローグであって、
これから先は皆様と作っていくのです。


これを読んで下さってる皆様のお力を貸して下さい。

今はまだまだ小さい力で不安かもしれませんけど
いつかは、よかったと思える時が来ると思います。
こういった内容は、本当は文章よりも 勉強会などをやって訴えていけば
数時間にも及ぶ 壮大なスペクタクルロマンスストーリーです。
いつかどこかで、お話できたら幸せですね。

そして、昔を振り返って
時代って変わったなぁと懐かしくなることと思います。
本当にそうなるとを祈ってます。

その時には私は、いないかもしれません。
ただ、ちょっとだけ思い出していただけたらいいかなと考えています。
もし、可能なら、どこかでひっそりと犬を飼って
細々と暮らしていたいですね。

本当にそういう暮らしが理想です。
それでは、今回はこの辺で、、、、、、
最後に、この場所を提供してくださった
ゴエママさんに感謝を申し上げます。

 

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